【Q1】キックオフ賞金賞受賞おめでとうございます。今感じていらっしゃる率直なお気持ちを教えていただけますでしょうか。
やっと夢のスタートに立った、という感じです。ここに立つこと自体が難しい世界。 せっかくいただいたチャンスを活かして、いい物を書いていきたい、という思いです。
【Q2】作品を執筆するにあたり苦労されたことなどはありますでしょうか。
実のところ、創作自体は楽しんでやっていますので、本当は苦労しているんでしょうけど、あまり感じていません。今回の作品については、やはり、音の出ない文字の世界でどうやって音楽を伝えようか、という部分が大変でしたが、それもむしろ楽しんで書きました。
【Q3】発売に向けて編集を進めるにあたり、何か記憶に残っているエピソードなどありましたら教えてください。
担当編集Kさんの的確な改稿案が素晴らしく、プロフェッショナルを感じました。また、イラストのDSマイルさんのお仕事にもプロフェッショナルを感じました。プロとしてのお仕事をみんながやってくる、ということはとてもやりがいのある作業でした。
【Q4】先生ご自身がユーフォニアムを演奏されると伺いましたが本当ですか!?
本当です。一応国際コンクールで入賞したり、世界的な奏者と競演したりしてます。レッスンのご依頼や演奏依頼はお気軽に~。アマチュアとしてはトロンボーンも吹きます。交響楽団『ワルプルギスの夜』(通称ワル響)で私の演奏を聴いた方も800人ほどいると思います(笑)
【Q5】先生ご自身がモデルとなったキャラクターは、今回の作品に登場されているのでしょうか。
ある意味、主人公は自分の投影かもしれませんが、あんなにイケメンじゃないので、かわいい中学生の生徒はいません(笑)作中には実在の人がモデルになってるキャラもいますので、心当たりがあった人は、内緒で笑っておいてください。
【Q6】これから読まれる読者さんに、注目ポイントを一つ教えていただけませんか。
扱っている楽曲はすべて実在していて、楽譜も入手できる、ということ。興味を持ったらぜひ挑戦してみてください。楽譜入手のお手伝いもできますよ!金管楽器をやっている人には、特にツボにはまる描写も多いかと思います。また、楽器や音楽に詳しくない人でも、充分楽しめるかわいい少女たちを用意してますので、むしろそっちを楽しんでください!
【Q7】 そしてここで突然ですが!少しパーソナルなお話をお伺いしたく思います。一番最初に小説を執筆された時のきっかけなどありましたら教えていただきたいです。
人生の半分以上をさかのぼらないといけません(笑)もともと物語を作るのが好きだったのですが、小説という形に挑戦したきっかけは、まだライトノベルという言葉のなかったころに読んだ、『ロードス島戦記』『銀河英雄伝説』の影響が大きいかもしれません。その後、ライトノベルの金字塔といってもいい『スレイヤーズ!』を読んで、やってみようか、と思ったような記憶があります。
【Q8】新人賞への応募歴などを差し支えない範囲で教えて下さい。そして「きんいろカルテット!」はいつ頃に書かれた作品なのでしょうか。
応募暦は膨大です。第3回富士見ファンタジア長編小説大賞に始まり、長期ブランクを経て、第18回電撃大賞で投稿復活、そこから二年間、約10作を書き、怒涛のように投稿し続けました。その中で、『きんいろカルテット!』の原型は、投稿再開一年後くらいに書き上げています。初稿から四回改稿したものが、受賞時の状態です。
【Q9】普段から小説や漫画、アニメ、ゲーム、などに触れられることは多いのでしょうか。もし特にお好きなものがありましたらその作品名と理由も少し教えていただけませんか。
各所で触れているのでもうみんなご存知かと思いますが、投稿復活の決め手になったアニメ、『魔法少女 まどか☆マギカ』が、人生を変えてくれました。偶然11話から見てしまったあの衝撃を、私は一生忘れないでしょう。あと、マイナーですが『ドリームハンター麗夢』というOVAも、こまけえことはいいんだよ、なB級エンタメで大好きでした。漫画では、秋田書店で活躍されている小山田いく氏の一連の作品が、私の青春時代を鮮やかに彩ってくれたと思います。
【Q10】小説を執筆するにあたり、ご自身のモチベーションを上げるためにされていることや、気分転換方法などございましたら教えてください。
煮詰まったら楽器を吹きます。協奏曲を3曲くらい(笑)あとは、本屋に出かけたり、猫をモフったり、今書いてる作品以外のネタを仕込んでみたり、と、とにかく関係のないことをします。その中で、いつのまにかシーンがつながってることが多い気がしますね。

多数の質問にお答えいただきありがとうございました!